使って欲しい人
① 構文・文型をきちんと理解できている人
意味のまとまりを把握できる文型重視型の人はこの本で一番成長できる人だ。
理解した理屈を無意識化するのに役立つだろう。
もう構文が取れるということは基礎はできているはずだから『長文実況中継』の「上級コース」に取り組もう。
まだ文型・品詞の理解が中途半端という人には勧めない。先に文型・品詞を勉強しよう。
② 品詞や文型を「勉強したが」どうしても理解できないという人
実はこういった生徒にこそこの本をよく勧めていて、実際に効果を上げている。
「まじめに取り組んでいるのに」どうしても英語の理屈が入らないという生徒にはうってつけの本だ
(「まじめに取り組んでいるのに」というのが前提で、そもそも勉強しないという生徒はどんな勉強法を採っても勉強はできるようにならない。魔法はない)。
スラッシュリーディングの本の多くは, スラッシュの打ち方の簡単な目安を教えた後は「とにかく慣れろ」という本がほとんどだ。
慣れは確かに必要なのだが「“とにかく”慣れろ」についてくる受験生は――まずいない。
この本は必要最低限の「理屈」にはしつこくこだわっている。
ここでいう必要最低限の「理屈」とは(目的語と補語にはあまりふれないものの)SVを取る,
後置の形容詞や副詞の修飾にこだわる, 等位接続詞の分析をきっちり行う, という点である。
これら最低限の処理に慣れていくことで, 「文型とか品詞とか何度やっても分からない!」とあきらめていたはずの生徒が, 逆に構文理解が進んだりするのが面白い。
品詞を「ちゃんと」勉強したけどちんぷんかんぷん, というひとは『長文実況中継』の「初級コース」(高校1年レベル)もしくは「中級コース」(センターレベル)からスタートしよう。