前回は、
「単語の『意味』を覚える、単語の『使い方』を覚える。
ゴールが違うのだからルートも違う」
ということを話しました。
となると次は
「意味」を覚えるためのルートとはどんなものか、
「使い方」を覚えるためのルートとはどんなものか、が問題になる。
今回は単語の「使い方」を覚えるための土台となる方針を示します。
単語の「使い方」をどう覚えるか
大学受験では、単語の「使い方」は主に語法問題と英作文で問われるので、
語法問題と英作文の対策を考えてみよう。
◎単語の使い方①「語法問題」対策
例えばbelieveという単語。
「君(の言葉)を信じる」は他動詞でbelieve youだが、
「君(という人間)を信じる」は自動詞でbelieve in youとなる。
これはbelieveの「意味」を知っているだけではだめで「使い方」も知らなければいけない。
こういった単語の「使い方」を覚えるにはどうすればいいだろう?
believeは中学単語なので、基本的に大学受験向けの単語集には載っていないのだ。
あるいはluggage 「手荷物」という単語。
不可算名詞なので単数のaも複数の-sもつけてはいけないという「使い方」が問われる。
luggageは大学受験レベルの単語なので単語集にも載っていて、
「不可算名詞だから『3つの手荷物』はthree luggagesはだめでthree pieces of luggageが正しい」などと書いてあったりする(百式にも載っている)。
しかし同じく不可算名詞として大学受験でも問われるhomeworkは中学単語なので、
大学受験生向けの英単語集には載っていない。
語法を詳しく載せている英単語集でも、入試に出る語法はまるでカバーできていないのだ。
こういった語法問題の対策は、語法の本をやるというのが賢い戦略だ。
語法の本ならhomeworkといった中学レベルの単語だろうがluggageのような大学受験レベルの単語だろうが、
大学入試で問われる「使い方」なら細かい物まできっちり収録されている。
単語の「使い方」は単語集で覚えようとしてはいけない。
中途半端に単語集で覚えるのではなく、語法の本(そして熟語集)で身に付けよう。
※語法と熟語の線引きは厳密ではなく、『ネクステ』では語法の章に収録されているものが、
同じ著者、同じ出版社による『パワステ』では熟語の章に入っていたりする。